今回は、Sector9のベンドタイプボードをベースに製作を進めていきます。
一見すると、Vol.3で扱ったベースとほとんど同じように見えるモデルです。シルエットや全体の雰囲気も酷似しており、「あれ、同じ板では?」と思うレベルなのですが、よく見るとグラフィックが異なります。
……がしかし、この個体、実際にはなかなかのダメージを抱えています。
特にテール部分はかなり深刻で、縁がバキバキに削れ落ち、オリジナルの輪郭が大きく損なわれている状態です。単なる使用傷の範囲を超えており、長年のハードユースを物語るコンディションと言えそうです。
とはいえ、パーツ単位で見ると意外な発見もありました。ベアリングは現状でも十分に回り、実用に耐えるレベルを維持しています。まだ分解チェックはしていませんが、おそらくABEC9クラスのものが入っている印象です。ここはうまく活かしていきたいところです。
ウィールについてもそれなりに摩耗は進んでいますが、先日軽く試乗した限りでは硬化はまだ感じられず、グリップも確保されています。この状態であれば、できるだけオリジナルパーツを残す方向で進めたいと考えています。経年変化も含めて、この個体のキャラクターとして活かせそうです。
トラックは白錆が出ているものの、まだ十分再生可能な状態です。しっかり磨きをかけた上でコーティングを施せば、見た目も機能もかなり回復するはずです。一方でネジ類は完全にアウト。全体的に赤錆が広がっており、頭もプラスネジなので、このタイミングで六角タイプに交換します。個人的な扱いやすさも含め、ここは確実にアップグレードしていきます。ブッシュもかなりヘタっているため、こちらも新品交換が前提になりそうです。
今回はとにかく「今乗れるベンドボード」を確保したいという目的があるため、まずは致命的なダメージ箇所の応急処置から着手します。ノーズとテールの割れを止めるため、いつものようにエポキシ樹脂を流し込み、欠損した部分の形状を再構築していきます。
硬化後はミニグラインダーで大胆に削り出し、アウトラインを整形。その後サンドペーパーで細かく仕上げ、手触りと見た目を整えていきます。本来であればこの工程の前にグラフィックのピーリング処理を行うのですが、今回はあくまで応急的なリカバリーが目的なので、最低限の修復にとどめています。
現在進行中のVol.4の作業はしばらく止まっていますが、こちらもそろそろ終盤に持っていきたいところです。並行して進めつつ、それぞれ違った方向性の仕上がりになるよう調整していこうと思います。





