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ステンシルで作品制作

26日から始まる作品展に出品するために最後の追い込みを行っている最中なのですが、いくつか版画で制作したい作品があったので、今回はステンシルを使って作ってみることにしました。


まずはスケッチから色ごとにイラストレーターでアウトラインを抜き出してプリントアウト。


つぎに用意したのはPP発砲シートの1ミリです。カッターで簡単に切り抜くことができ、水洗いしてもふやけたり切れたりしないのでこの素材を選びました。


ちなみにカッターはデザインナイフを使用しています。OLFAのリミテッドAKは適度な重さもあり、ブレード(刃)が強靭なので刃こぼれが少なく切れ味が持続します。

立体作品を制作するときにはX-ACTOのナイフを使用しているのですが、紙やPPシートなど柔らかいもので細かな作業をするにはOLFAの方が使いやすいようです。


カットするときにはプリントアウトしたアウトラインのテンプレートをそのままPPシートに糊づけして紙と一緒に切り抜きます。トレースの手間が省けて位置も正確に切れるのでこの方法が一番やりやすいです。


全部で8枚のステンシルシートを作りました。外寸はF6サイズに合わせてカットして角は丸くしてどこかにひっかけないように工夫してみました。


ステンシルに欠かせないのがインク。混色が容易でステンシルシートを水洗いした時にすぐにインクを落とせるという面で理想スクリーンインク(プリントごっこのインク)は使いやすいです。今回の色付けはすべてこのインクを使用しています。


さて、それではいよいよ色付けです。最初はベースを作るのですが、このように広い面の場合には太めの筆で描くと程よいかすれ具合(ドライブラシ効果)が出ていい感じです。


ステンシルシートを外すとこのようになります。


ちなみに、ステンシルシートの裏面には色付けするときにシートが浮かないようにペーパーセメント(Sコート)を塗っておきます。この作業をするとステンシルはかなりエッジの効いたシャープな仕上がりになります。


最初は全体のシルエットを白で塗り潰します。この作業をすることで淡色を上から載せることができるようになります。ちなみにブーツの色はベースの薄い青緑よりも濃いので白を入れずにダイレクトに着色しました。


つぎに肌色です。少し濃いめの色を重ね合わせることで淡いグラデーションを作ることもできます。


こんどは髪の毛の茶色。こちらも濃いめの色を組み合わせて茶色のグラデーションにしました。
顔には鉛筆で目鼻口をうっすらと描いて次の作業の準備。


最後にアウトライン(墨線)を入れ、トップコート(クリアラッカー)を作品全体にスプレーして完成です!!


本当は黒いアウトライン(墨線)もステンシルシートを作ったのですが、どうも仕上がりが気に入らなかったので、ラインだけはいつもどおりペンキの黒を筆につけて描くことにしました。


今回は全部で4種類作りました。カラーバリエーションができて、並べて飾るのもなんだかいいなぁ…。
アンディウォーホールのキャンベル缶みたいに連続で展示するのもいいのかも。

この作品の完成作品が展示される「たかしまゆきなお・伊藤マーティ / アートゥーン・アーティスト特集」は11月26日~12月13日まで札幌三越本館9階アートスクエアにて開催します。

[クリックで画像が拡大します]
期間中毎日数時間ライブペイントとして、ポストカードのラフスケッチを実際にアクリル絵の具で作品に仕上げる作業をお見せします。また週末(土・日)は12時と午後2時の2回、トーク&ライブを行います。ぜひ見に来てください!!


 

Copyright(c) : Marty M. Ito and PaintMonster ArtStudio