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ステンシルでオリジナルTシャツ

先日開催された「dido26 OneNight Exhibition and Party 2009」でプレ販売し、現在ペイントモンスター・オンラインショップで販売している「ペイントモンスター・アートスタジオ・スペシャル・ステンシル・Tシャツ」。
何人かの方にステンシルの方法を尋ねられましたが、イベント会場では製作途中の様子を説明するのが難しかったので、こちらで順を追ってレポートします。

まずはステンシルの版を作ります。
材料はPPシート。今までに紙、銅板、アルミ板などを使いましたがどれもメンテナンスがとても難しく、特に気軽に版を水洗いできないのが難点でした。
でもPPシートですと比較的ラフな扱いをしても水洗いしても版が壊れづらいようです。
PPシートをカットするのはとてもカンタンです。



まずはパソコンで図柄を作りプリントアウト。スプレーのりなどでPPシートに図柄を貼り付けます。
プリントアウトした紙の上からPPシートも一緒にカッターで切り抜きます。
PPシートはひび割れなどをしずらいので、安心して大胆にカットできます。
万一切りすぎても慌てない。あとでPPテープで切りすぎたところを修正すると全く問題ありません。



切り抜きが終わると、もうすぐに刷ることができますが、その前に用意するものがあります。
ステンシルはインクをつけたステンシル用の筆でPPシートを叩くのですが、あまり固い場所で叩きつけると筆が版の下にもぐりこんでしまい絵柄がぼやけてしまいます。
そこで、ウッドラックボード(スチレンボード)をTしゃつの中に土台として入れます。



特に厚さに指定はありませんが、なるべくやわらかめのボードの方が上手くいきます。
また大きさは通常のS~LサイズのTシャツならA2サイズのボードが丁度良い大きさです。
(ガールズS、ガールズM、LLなどはそれぞれ少しサイズを変える必要があります)

今回用意したステンシルインクは理想ベックで発売している理想スクリーンインクです。紙にステンシルする場合にはアクリル絵具で充分なのですが、布地にステンシルをする場合にはアクリル絵具だけだと乾燥後に硬くなりすぎてひび割れ、剥離を起こしてしまいます。その点シルク印刷用のインクだと布に最適化した乾燥後の柔軟性を持っているので繰り返しの選択などでもダメージが少ないんです。



この理想スクリーンインクはステンシルにより色付けをしたあとドライヤーで乾燥させ、さらに135度の熱をアイロンで加えることによりインクの表面が平滑になりさらに剥離などを起こしづらくなります。



ステンシル専用の筆は先が尖っておらず、まるで筆先を切ってしまったようなカタチをしています。
硬めの筆が布にインクを充分に染めるためのバネの役割をしてキレイなステンシルを描くことができます。



このポンピング作業は慣れるまでにすこし時間を要しますが、慣れると美しいグラデーションを描くことも可能です。私の作ったTシャツはどれもグラデーションを取り入れています。

通常、色をつけるときには付けたい色のインクを予め用意して着色しますが、ステンシルの場合には点描写と同じなので、足し算で色を付けると美しい仕上がりになります。
なので、たとえば緑を出したいときには「黄色の上に青」なのです。そうすることによりとてもハッキリとした色合いからやわらかな色合いまでをコントロールできます。



また、色を変える時にはPPシートに付いたインクを一度水で洗い流してから次の色をつけることを忘れずに!(固まったインクはそのまま下水に流さずにゴミとして捨てましょう)
そのままやると前の色が筆にうつってしまい、結果色が混ざってしまいます。



最後にアイロンをかけるとこのように仕上がりました。
手作りなので気ままに色を変えてみて偶然の色の組み合わせを楽しむことができます。



色の濃いTシャツにステンシルをする場合には濃色用のベースホワイトも用意されているので
まずは濃色用ホワイトでステンシルして乾燥後に着色をするととても発色が良くなります。

私が作った「ペイントモンスター・アートスタジオ・スペシャル・ステンシル・Tシャツ」オンラインショップで好評発売中!カラー・バリエーションもいくつかありますがそれぞれ1点ものですのでお求めはお早めに!



 

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